てけつつうらい
言葉の停車場。

風景(Photo by (c)Tomo.Yun )(http://www.yunphoto.net )

ユーモアのセンスをもっていると人間の矛盾を楽しむようになる

サマセット・モーム

真空
遊泳禁止の境界のブイのあたりに置いてきた
前触れもなく襲いかかる豪雨に流れた
音もなく降り積もるぼたん雪に埋もれた
そんな地面が顔を出すのだ
黒い雪は熱を帯び
色彩だけが風化してゆく
思い出に閉じ込めようと

後ろめたいではなく
済まないでもなく
幸せにしてあげられなかったでもなく
痛みでもなく
寂しいでも切ないでも儚いでもない
一語に閉じ込められることを拒み煩悶する
そんな思いが顔を出すのだ

花見の酒に流せるならば
流してしまうのもいい
思いを風化させないのなら
不機嫌が伝染しないのなら

そのとき風は
やさしく照らす
遠ざかりゆく微笑
失恋だとか不器用だとか
思いやりがあるだとかないだとか
正しいだとか正しくないだとか
そんな言葉に閉じ込められないように
いつか誰かを閉じ込めないように



コメント
この記事へのコメント
noi さんへ
ありがとうございます。
達人なんてまだまだです。と書くことさえ憚られるような気持ちです。

>心臓の裏側
うーんすごい表現です。

私はあったかい締めのお茶漬けが好きです。






2008/03/28 (金) 09:18:39 | URL | 響わたる #-[ 編集]
miraiさんへ
ありがとうございます。
やさしくなりたいと思う気持ちと現実の間。
そこにずっといます。
本当にありがたい言葉です。
2008/03/28 (金) 09:10:39 | URL | 響わたる #-[ 編集]
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2008/03/27 (木) 22:45:40 | | #[ 編集]
miraiさんと同じく、私もそう思います。
日本語の達人だなあと(笑)
心臓の裏側を触られてるような、
ざわざわした感覚がします。
落ち着かなくて、気持ちがいいというか。

>不機嫌が伝染しないのなら
と、最後の締めの一行が好きです。
何かあったかいものが沢山詰まってるように感じました。
2008/03/27 (木) 14:57:34 | URL | noi #ssCOKD9A[ 編集]
どうしてそんなに幾つもの詩がひっきりなしに生まれるのでしょうか。
それも、
とても心に響く詩と言葉。

頭で考えて作れる物じゃないですよね。
心で紡ぐのでしょうか・・・。
やさしい心が紡ぐのでしょうか・・・。

本当に私の心に響きます。

すごいですね
2008/03/26 (水) 13:36:17 | URL | mirai #-[ 編集]
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